家族葬

故人のご遺志により、家族葬を営まれます。
お父上は、会社とは直接かかわりがありませんでしたので、
「知らない人の為に仕事をとりやめて、
新幹線で駆けつけてもらうのは、心苦しい。
父を知る親しい人だけで、静かに見送りたい。」

との事でした。
私の父が亡くなった時を思い出します。
朝方「亡くなった」との知らせを受け、
朝一番の新幹線に乗る前に仕事を済ませようと、会社に向かっていた時の事。
長原の駅前で、いきなり


「ホーホケキョ」

とウグイスが鳴いたのです。
空耳でしょうか?それとも他の鳥の鳴きまねだったのか?
父が「さよなら」を言いにきたような気がして、
とてもとてもせつなかった。
今思い出しても涙出ます。。。
父の葬儀の前、家族で段取りを話し合った。
田舎なので、「お世話下さる方に「賄い(食事)」を作らなくては」
との話に、
「私は、お父さんを送る事に専念したい」と泣きながら訴えた事を思い出す。
父の葬儀は盛大なものでした。
僧侶という職業に加え、民生委員を永年していたので、
地域の人達にとても慕われていたようで、
雨の中、たくさんの方が父を見送ってくれました。
沢山お花を頂いたので、葬儀の翌日に
墓地のお墓全部に、頂いた白菊の花を1本ずつ供えました。
2階にある私の部屋から眺めた墓地の白い花達が
美しく、そして悲しかった。
「あなたのお父さんにはお世話になった」
その後も色んな所で色んな人から言われました。
嬉しいような、せつないような。。
もっともっと父の傍に居てあげたらよかった。。。