かぐや姫

かぐや姫を育てた、翁(おきな・おじいさん)と媼(おうな・おばあさん)。
月から迎えの使者が来て、
姫は月に帰らなくてはならなくなった。
今迄育ててくれた恩に感謝し、涙ながらに
おじいさんとおばあさんに、「不老不死」の薬を渡した。
「これを飲んで、いつまでも長生きしてください」
でも、おじいさんとおばあさんは、
「姫が居ない世界で長生きしてもしかたない」
と、山の上で燃やしてしまった。
おじいさんとおばあさんが見つめる中、薬を燃やした煙は、
姫の居る月にむかって、細く薄紫に立ち上った。
その山は、「不死山」と呼ばれた。
富士山」の謂れです。