推敲

N部長のメールに「推敲」(すいこう)の文字があった。
中学生くらいの頃学校で習って以来、使ったことの無いお言葉。
さすがはN部長!大学出!!すばらしいなぁ!!拍手拍手!パチパチパチ!!
今日はN部長とちょっとお勉強しませう。
その語源は、中国の故事から来ています。

(原文)
島赴擧至京。騎驢賦詩、得僧推月下之門之句。
欲改推作敲、引手作推敲之勢。
未決、不覺衝大尹韓愈。
乃具言。愈曰、敲字佳矣。
遂並轡論詩。
(現代語訳)
賈島は科挙(かきょ)の試験を受けるために、都・長安に赴(おもむ)いた。
あるとき驢馬(ろば)に乗りながら詩を作っているうちに、
[鳥宿池辺樹]   鳥は宿る 池辺の樹
[僧推月下門]   僧は推(お)す 月下の門
という句を思いついた。
その句の「推(お)す」という語を「敲(たた)く」に変えたならば
どんな感じになるだろうかと、手でその動作をしてみながら悩んでいた。
もし門を「推(お)す」のであれば、その音は「ぎいい〜」といった感じであり、
屋敷の友人はその僧侶の来訪をすでに知っており、勝手に入ってゆくことになる。
一方「敲(たた)く」にすれば、月明かりの下に「ゴンゴン」という音が響くはずで、
屋敷の友人は、その音によって僧侶の来訪を知ることになる。
「推」と「敲」のどちらするか、決められずに悩んでいるうちに、
うっかり政府の高官である韓愈(かんゆ)の一行にぶつかってしまった。
賈島が、非礼にもぶつかってしまった理由をくわしく述べると、
韓愈は「そこは「敲(たた)く」にした方がよかろう」と言い、
二人はそこから意気投合して、身分の上下を越え
馬を並べて詩について語り合った。
この故事から、文章を書く際にじっくり考えてよりふさわしい字句を選ぶことを
「推敲(すいこう)」と言うようになりました。
う〜ん、夏休みの宿題みたいだ・・・。
ブログの文章も、十分推敲するよう心がけますです、ハイ。