地図が読めない女と道を聞かない男

女が方向オンチなのは訳がある。
太古の昔、人々が狩猟をして生活していた頃。
男は獲物を得る為、遠くまで狩りにでかけた。
いつどこで獲物が得られるか運次第。
遠くまで出かけて、又遠くから戻ってこなくてはならない。
その為、男は自分の位置を常に把握し、方向感覚が鋭くなった。
一方女は、
住居地の近くで木の実を拾ったり、子供の世話をするのが主な仕事。
いつどんな時期に、どんな木の実が成るか詳しくなり、
子供が病気になっていないか、家族の様子を常に意識して観察していた為、
様子を見ただけで、相手がどんな具合なのかわかるようになった。
それで、
男は広範囲の方向感覚は得意だが、近くの事はざっとしか見えない。
冷蔵庫の中のバターが、なかなか見つけられない。
女は、亭主の顔色を見ただけで浮気しているかどうかすぐ気付くし、
どこのケーキが美味しくて、どこの卵が安いか、常に詳しい。
だが、亭主の運転する車の横で、ナビが出来ず怒鳴られてばかりいる。
道に迷ったら、女は人に道を尋ねられるが、
男は尋ねる事が出来ない。
「人に道を尋ねる事」は「男として失格である」
と宣言するようなもので、
男としてのプライドが許さないのだ。
男っぽい男程その傾向は顕著で、女の場合も然りである。