Win-Win

交渉者がともに利得を享受できることを指す。
優秀な交渉者は一見、争点が1つで妥結の余地がないように思える場合でも
背後に他の争点が眠っていないかを考える。
「自分にとってはさほど重要ではないが、相手にとっては重要な争点」を見つけ出せれば、
その争点で譲歩する代わりに肝心の争点で有利な条件を引き出すことができる。

たとえば、プロ野球の年俸交渉において、
球団側は「選手の合意なしにトレードせず」の項目に1000万円の価値しか見出していないが、
交渉相手の選手は同じ項目に3000万円の価値を感じていることに気づいたとする。
このとき、球団側は
「この条件はのむから、年俸を希望より2000万円下げさせてほしい」
と交渉することができる。
トレード条項を加えることで1000万円譲る代わりに、
年俸の支払いを2000万円に減らすことができれば、
差し引き1000万円のプラスが実現される。
選手から見ても、1000万円のプラス(3000万円-2000万円)を実現することができる。

コトバンクより